みずおのアレコレ話

健康と歴史の本の読書が好きです。仕事の合い間に小説も執筆中です。完成が楽しみです!

信長と光秀は、正直者がバカを見るの典型だった!?

 

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明智光秀が本能寺で、織田信長を殺害した理由について、いろいろな説があります。

 

でも、信長の自殺願望、徳川家康や秀吉の陰謀など、いまいち説得力に欠けます。文書で証拠が残っていないので、しかたありません。想像するしかないのです。

 

しかし、ひとつ言えることがあります。信長が正直すぎたため、周囲から恐れられ、その結果、横死してしまったということです。

 

石山本願寺の宗祖や、キリスト教の宣教師みたいにウソばかり言っていれば、おそらく本能寺の変は起こらなかったでしょう。

 

信長のおこなった政策は、ヨーロッパより数百年、早いものがありました。当然、当時の人々には、理解できないことばかりです。

 

その信長が天下を手中の収めつつあったのです。人々が不安にならないわけがありません。その点を見誤ったといえるでしょう。

 

いや、信長は、そのことをわかっていながら、宗教家のうようなウソを嫌い、真っ正直に突き進んで、自滅したといえるかもしれません。

 

それと、「もう天下をとったも同然だ」というような慢心もあったと思います。

 

もし、信長がウソばかり言っていれば、本能寺の変はおこらなかったかもしれませんね。

 

 

ウソつきが天下をとる

 

権力をつかむためには、ウソが欠かせません。歴史や近年の政治家を見ても、ウソつきが天下をとっています。

 

信長も、もう何年かウソをつき続ければ、天下がとれたことでしょう。

 

当初、信長もウソの名人でした。没落した将軍家の子孫である足利義昭を、京につれていき将軍にしたころは、誰もが信長のウソに騙されました。

 

足利義昭も周囲の人々も、信長が本気で足利幕府を再興するために忠義をつくしたと思ったのです。

 

将軍擁立の大義名分を得た信長は、近畿一帯の広大な領土を手中にすることができました。その後、将軍に利用価値がなくなると、蔑ろにするようになります。

 

このころまでの信長は、ウソのかたまりのような人間でした。

 

ところが、ストレスがそうとう溜まっていたのでしょうか。あるいは油断だったのでしょうか。だんだんウソがつけなくなり、本音をだすようになります。

 

重臣の佐久間信盛や林道勝を追放したり、天皇を蔑ろにする態度をとります。敵や造反者をつくる行動ばかりします。

 

これまで天下をとった人間の行動を見ると、天下をとるまでは、周囲を信用させるため、極力、疑われたり、恐れられたりすることはしません。

 

後の豊臣秀吉や徳川家康をみてもそうです。

 

秀吉は、ギリギリまで織田家再興のために動いているふりをしていました。家康も、関ヶ原で勝利するまで豊臣家への忠義を装っていました。家康は後に「タヌキじじい」というあだなまでつきました。二人とも大ウソつきだったのです。

 

また、家康の場合、豊臣側の大名を信用させ味方にしています。しかし、天下をとった後、それらの大半の大名を取り潰しています。味方に対しても大ウソつきでした。

 

敵を増やさないためには、ウソが大事です。

 

信長も、秀吉や家康と同じようにしていれば、99パーセント天下をとっていたでしょうね。残念!

 

 

光秀もバカ正直だった

 

「走狗煮らる」という言葉があります。ウサギや鳥がいなくなると、猟犬が必要なくなるので、煮て食べしまう、という意味です。

 

光秀は、自分も猟犬のように殺されると思ったのです。

 

すでに佐久間信盛や林道勝が追放されていました。次は自分の番だと思ったのでしょう。

 

天皇を蔑ろにする態度にも反感をもつ人々も多かったのです。それらを味方に引き込み、さらに反織田勢力と手を組めば、もしかしたら謀反が成功するかも、と考えたのかもしれません。

 

しかし、結果的に秀吉に天下を譲ることになってしまいました。

 

本能寺の変は、光秀が天下に「私は謀反人です」と正直に宣言したのも同じです。つまり、正直なため、天下を敵にまわすことになります。

 

バカ正直に謀反をおこした光秀が、ウソつきの秀吉に漁夫の利をとられてしまったのでした。

 

秀吉は、毛利に、信長が生きているような大ウソをついて、逃げてきたのです。

 

ある意味、信長も光秀も、正直者がバカを見るの典型だったかもしれませんね。

 

 

ひとこと

 

心に思ったことを、考えもせず、そのまま言葉や行動に移すとろくなことがありません。

 

常に自分の心や感情をコントロールすることが大事です。・・・・と思っても、なかなか難しいですね。