NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」を見ていると、とても不思議に思うことがあります。
なぜ、金も家来もいない、貧乏人の源頼朝に多くの兵が集まり、平家を滅ぼすことができたのか(・・?)
ほかの天下を手中にした人物をみると、皆、金持ちで家来もたくさんいました。源頼朝の持っていたものは、「源氏の嫡流」という地位だけ。
嫡流ではありませんが、源氏の子孫は、当時の坂東(関東あたり)にはゴロゴロいました。しかも、その源氏の子孫たちは、金も家来も豊富だったのです。
しかし、金と家来がたくさんいることが、欠点だったのです。
金と家来がたくさんいるということは、それだけ大きな土地をもっていることになるからです。広大な土地をもっていれば、それだけ周囲の豪族からは脅威になります。
源頼朝は、絶好の神輿だった
平安末期の当時、現代のように警察も裁判所もありません。武力で土地を奪ったり、奪われたりが頻繁におこなわれていたのです。
だから、広大な土地をもつ源氏の子孫は、坂東武者からみれば、協力なライバルです。そんな者を立て、平家打倒のため一致団結しようなどと夢にも思いません。
下手したら、平家を打倒する前に、源氏の子孫から、自分の土地を奪われかねません。
ところが、源頼朝は、兵も土地も何ももっていないのです。これなら安心して、神輿として担ぎ上げ、平家打倒を目指すことができます(´^ё^`)
頼朝は、坂東武者を一致団結させるためのシンボルとして、使いやすかったわけですね。
当時の武士は、土地の所有権の安定を求めていた
当時の武士は、土地の奪い合いに疲れはてていました。権力者から土地の所有権を認めてもらい、安定した地位がほしかったのです。
そして、権力者から認めらた土地を増やしていきたいという欲望もありました。
つまり、鎌倉武士たちは、不動産投資家としても、投資対象の源頼朝に期待したわけです。
その不動産投資家(鎌倉武士)たちの目論みは見事に当たり、投資対象の流罪人・源頼朝を将軍にまでお仕立てることに成功したのでした。
もちろん、褒美の土地もたくさん与えられ、鎌倉武士は安定と莫大な不動産(土地)を手に入れることができました。
北条政子が演説しなくても、御家人は朝廷を倒していた
朝廷が鎌倉幕府を倒そうと計画した承久の乱のときの、北条政子の名演説が有名です。
しかし、なにも政子が演説しなくても、鎌倉武士たちは、幕府を裏切らず、朝廷を攻撃したと思います。
もし、幕府が滅びれば、鎌倉武士の土地も奪われてしまうか、とても不安定な状態になってしまうからです。
米をつくる土地が奪われることは、経済基盤の危機につながります。
幕府の恩に報いるというより、「自分たちの土地を守る」という意識が強かったことでしょう。
当時の武士たちは、朝廷の頼りなさと、いい加減さにウンザリしていたのです。
現代の世も、年々、税金が上がり、年金問題、円安、景気の後退など、ウンザリさせられることが多々、あります。
そろそろ、鎌倉幕府を打ち立てた源頼朝と鎌倉武士のような存在が現れてきてくれないかと、ボヤきたくなります。
いったい、いつになるのでしょうかね(-。-;)
ひとこと
空き家投資に興味をもち、不動産関連の本ばかり読んでいると、歴史というのは土地問題が大半占めていることに気づきました。
昔も今も不動産が私たちに与える影響は、とても大きいですね(^●∀●^)