古代中国から発祥した「漢字」は、中国の周辺国にも広まり、いわゆる漢字文化圏を形成しました。
唐(とう、618年 - 907年)王朝の時代になると、周辺国は漢字から発展させた独自の文字を創ります。
そんな中で、朝鮮半島を統一した新羅(しらぎ/しんら、前57年- 935年)王朝は、漢字だけを使い続けました。
新羅語と唐語では、語順が違うので、かなり不便だったはずです(・・?)
唐語は、主語→動詞→目的語ですが、新羅語は、主語→目的語→動詞の順に話したり書いたりします。
つまり、
唐語は、私→愛する→あなた・・・・となります。
新羅語は、私→あなた→愛する・・・・となるわけです。
日本も漢字は使い続けました。日本語の語順は、新羅と同じで、唐とは異なります。
しかし新羅と違い、日本は、新たな文字を付け加え、語順を変えることなく、より便利に漢字を使用することに成功したのです。
平仮名と片仮名をつくった日本
唐の周辺国が漢字を変化させたり、あるいは漢字文化圏以外のアラビア文字などを取り入れたりしました。
ところが日本は、平仮名(ひらがな)と片仮名(かたかな)をつくり、漢字はそのまま使いました。
平仮名と片仮名を漢字と漢字の間に入れて、日本語の語順を変えることなく使えるようにしたのです。
現在、漢字を発明した中国では、漢字を簡略化した簡体字が使われています。お隣の韓国や北朝鮮では、記号のようなハングル文字が使用されています。
中国の簡体字は、日本の漢字とはかなり見た目が違っています。韓国のハングル文字は、まったく似ても似つきません。
簡体字やハングル文字は、漢字(文字)を使いやすくする機能面を追及したため、日本の漢字よりも美しさで負けている気がします(・・?)
平仮名と片仮名のおかげで漢字の美を残せた
ところが日本では、平仮名と片仮名が、漢字を使いやすくする機能面を補ってくれました。中国や韓国のように、漢字を極端に変形させる必要がなかったのです。
そして、古来からの漢字の持つ美しさを保つことができました。
その日本の漢字が外国人からは、クールでカッコイイ絵や記号に見えるとのことです。
アート感覚で漢字をファッションに取り入れたり、漢字をタトゥーにして、体に入れたりして楽しんでいるようです。
ひとこと
日本は島国のため、母音が5個しかありません。韓国語は母音が21個もあります。
古代は、多少、母音の数は異なっていたのでしょうが、日本より朝鮮半島で使われる母音の方が多かったことは、ほぼ間違いありません。
日本が平仮名と片仮名という便利な文字を使えたのも、母音が少なかったおかげですね。
(●´∀`)