みずおのアレコレ話

健康と歴史の本の読書が好きです。仕事の合い間に小説も執筆中です。完成が楽しみです!

中国の文明が西洋に遅れた理由がグーグルマップでわかった?

 

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中国は、古代から清王朝末期ぐらいまで中華思想の国であり、世界でもっとも文明が優れていると自負していました。

 

周辺の国は、みな野蛮人が住んでいる国と見下し、とてつもなく傲慢な国だったのです。

 

つまり中国が中心に、世界が存在するかのように考えていたのです。

 

周辺国の国名を中国は勝手につけていましたが、それはひどい国名です。匈奴、鮮卑、蒙古、濊貊、南蛮など、いずれも「卑しい」とか「バカ」、「野蛮」の意味が含まれている、とんでもない国名です。

 

南蛮はスペインやポルトガルなど、西洋の国々のことです。

 

しかし、19世紀になると「南蛮」と呼んで見下していた西洋の国々から、中国は領土を蚕食され、多大な屈辱を受けます。

 

「野蛮人、野蛮人!」と西洋や周辺国をバカにしていましたが、実は、中国人自身、このとき中国(清)が世界の中で、かなりの後進国だったことに気づかされたのです。

 

「井の中の蛙大海を知らず」とは、まさにこのことです。

 

 

ヨーロッパは山が多いため、競争原理があった?

 

世界四大文明は、大河の付近の肥沃な農耕地帯から発生しています。しかし、文明の発展には競争原理が必要です。

 

グーグルマップを見てみると、ヨーロッパは山岳地帯が多いです。森林にも恵まれていて、スペインを除いて、ほとんど緑で覆われています。

 

中国とヨーロッパは、グーグルマップでは同じぐらいの大きさに見えます。

 

しかし中国と違い、ヨーロッパは数多くの国家が存在します。これは適度な山岳地帯が自然な国境の壁となり、独立国家が多く生まれることを可能にしたからでしょう。

 

そのため、多数の国と国との競争原理が働き、文明を発展することができたといえます。

 

ところが、中国は分裂時代を除くと、あの広大な地域が一国で治められていました。さらに周辺国を属国としていました。

 

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グーグルマップを見てみると、ヨーロッパに比べると中国は、格段に平地が多いことがわかります。北や西側では、緑が少ない荒地や砂漠が広がっています。

 

万里の長城がつくられたのも、このあたりに理由があるのでしょう。

 

 

中国は、平地が多いため競争の原理が乏しかった?

 

地域と地域を隔てる自然の壁が少ないため、中国は広大な領土を一国で治めることができたといえます。

 

しかし、このことが中国から競争の原理を奪ってしまったと考えられます。平地が多いため、周辺国も含め国と国がしのぎを削る文明の競争が、ほとんど起きなかったのです。

 

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北方騎馬民族に何度も政権を奪われた中国ですが、「中華思想」までは奪われませんでした。騎馬民族は戦には強くても、中国を凌駕する文明を持ち合わせていなかったからです。

 

農業に適さない草原や森林で、遊牧、狩猟を主な生業としてきた騎馬民族は、ヨーロッパや中国のような文明を育てる環境にありませんでした。

 

だから、騎馬民族が中国の政権を奪うと、自ずから「中華文明」を継承したと言って、よろこんでいたのです。

 

競い合うことがないため、文明の発展が中途で止まってしまったといえます。

 

グーグルマップで中国とヨーロッパをボケーっと眺めた、つたない私の感想でした。

 

 

ひとこと

 

日本をグーグルマップで眺めると、山と緑が多いです。島国の狭い地域の中で競争の原理が働きやすい環境です。

 

しかも、島国のため異民族に脅かされることなく、国内で地域と地域との間で切磋琢磨ができます。

 

これが今日の経済大国・日本をつくった源泉になったのかもしれませんね。

 

(★ ̄∀ ̄★)