みずおのアレコレ話

健康と歴史の本の読書が好きです。仕事の合い間に小説も執筆中です。完成が楽しみです!

西遊記・三蔵法師のモデルだった僧の孫弟子が日本で活躍していた!

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韓国歴史ドラマを見るようになってから、

日本の古代史にも興味を持つようになりました。

 

古代朝鮮半島を舞台にしたドラマは、

日本人(倭人)も登場してきたりするからです。

 

日本の時代でいうと古墳時代から奈良時代にかけての日本人が

出てきます。

 

あまり知らなかった日本の古代ですが、いろいろ書籍やネットで読むうちに、

まさに激動の時代だった、ということがわかりました。

 

後の平安時代から江戸時代と比べると、とても国際的な感じがします。

中国大陸や朝鮮半島との交流が活発だったからですね。

 

そんな激動の時代に活躍した天皇の一人に聖武天皇がいます。

奈良の大仏や国分寺を全国につくった天皇として知られています。

 

職場の取引先の近くにも国分僧寺跡と国分尼寺跡があるせいか、

聖武天皇に親しみを覚えます。

 

 

玄奘三蔵の孫弟子・行基

 

奈良時代、聖武天皇のもとで大仏の造立に活躍し、大僧正にまでになった

行基は、玄奘三蔵の孫弟子といわれています。

 

行基の師・道昭が唐で玄奘三蔵に師事して、修行しました。

道昭は、玄奘三蔵と同じ部屋で寝食を許されるほど、

玄奘三蔵に可愛がられていました。

 

玄奘三蔵は、西遊記・三蔵法師のモデルでもあります。

玄奘三蔵の長年の旅を記した「大唐西域記」をもとにして、

「西遊記」という有名な物語がつくられたのです。

 

西遊記といえば、孫悟空(そん ごくう)や猪八戒(ちょ はっかい)、

沙悟浄(さ ごじょう)などが大活躍する物語で、

ドラマや漫画、ゲームでも人気ですね。

 

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そして、玄奘三蔵の孫弟子である僧・行基が日本で、

孫悟空達(?)みたいに大活躍していたのです。

 

 

租税で苦しむ民衆のために活躍した行基

 

奈良時代の律令制度の中で、民衆は過酷な租税に苦しめられていました。

 

租税の米を都(奈良)まで届けるために、農民は自前で米を運びました。

その途上や帰路で病にかかったり、餓死する農民が多かったのです。

租税の米が納められず、土地から逃げだす農民も後を絶ちませんでした。

 

そんな租税に苦しむ民衆を助けようと行基は活躍しました。

都まで租税を運ぶ農民のため宿泊所や食事を提供したりして、

租税を無事に納め故郷へ帰れるようにしました。

 

また、土木事業にも尽力して農民を助けました。

農業のための溝や池を掘り、より収穫が増えるようにしました。

道を整え、橋を架けたりして交通の便もよくしました。

 

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まさに行基は、民衆を救うためのリーダーとして当時の人々に

崇められたのです。

 

行基は、近畿地方の人なのに関東や東北地方にも、

行基ゆかりのお寺がたくさんあります。

 

奈良時代は、近畿から関東・東北へ旅をするのはたいへんです。

本当に訪れたかどうかは別にして、それだけ行基が当時の人々から

尊敬を受けていたことを物語っています。

 


 

   

 

ひとこと

 

「鬼の帝 聖武天皇の謎」(関裕二)は、

聖武天皇と行基の意外な一面が、いろいろ描かれています。

 

「傀儡天皇」のイメージの強い聖武天皇が、

本書・著者の視点から、とてもスリリングな天皇として描かれたおり、

とても面白かったです(*゚▽゚*)